「羽海野チカの世界展〜ハチミツとライオンと〜」に行って来た

入口横の巨大パネル
「ハチミツとクローバー」「3月のライオン」といった作品に代表される漫画家、羽海野チカさんの原画展が札幌で開かれると言うので足を運んで参りました。
場所は札幌駅に隣接する大丸札幌店の7階です。
いつもは催事会場として使われているこのフロアが今回の会場となります。

正面の撮影ブース
会場横には中から顔を覗かせることの出来る撮影ブースがあります。
この右横に出口、更にその向こう隣にチケットブースと入場口が存在しています。
場内は撮影禁止でしたので、文章でのみお伝え致します。
チケットをもぎってもらい、中に入ると羽海野チカさんご本人が手がけてきたお仕事の系譜が、壁一面に掲げられています。
これを見ると、ハチミツとクローバー(以下ハチクロ)や3月のライオンだけでなく、様々なお仕事を手がけられていたのが分かります。
また、その隣には、手塚治虫文化賞の授賞式用に仕立てられたケイタマルヤマのドレスも展示していました。
展示についてですが、カラー原画が盛りだくさん、その他に白黒原画が掲げられていました。
ハチクロコーナー、その次に3月のライオンコーナーが続いています。
全て手書き原稿なので、背景の緻密さや丁寧さをじっくり見ることが出来て飽きることがない、そんな内容でした。
一番特筆すべき点は、単行本や電子書籍にも未掲載のハチクロ特別編の原稿でした。
ちゃんと順を追って読めるように全ページが展示されており、来場の皆さんは一つ一つ見入っておりました。
また、羽海野さんが実際に使われている仕事用具、例えばちゃんとパレットも仕事で使われている状態のままガラスケースに収められており、すぐ横にコピックやポスターカラーで作ったカラーチャート(きちんとグラデーションとなっている)が置かれていて、羽海野さんの仕事ぶりを垣間見ること出来ました。
ガラスケースの向こうには実際に3月のライオンの登場人物に見本として使われたエプロン(これはベトナムに行った時にお願いして作ってもらったらしい)や、セーター(羽海野さんご本人制作)、仕事場で飾られているぬいぐるみ、フィギュア、また羽海野さんご本人が飼われている猫「ブンちゃん」の写真も展示されています。
漫画を書く際に使われるネームや、原稿の完成行程も展示されており、ラフスケッチから練って練ってまた練り上げて…最後に完成原稿として至らせるというお仕事の積み重ねに頭が下がる思いがしました。
3月のライオンのコーナーは原作でも用いられた「ニャーしょうぎ」、登場人物、映画原作やアニメの資料についても展示されており、まだ漫画を読んでいなかった自分にも読んでみたいと思わせる内容でした。
こちらは映画版の俳優さんやアニメ版の声優さんからのコメント、イメージスケッチ、当時掲載された新聞広告も合わせて見ることが出来ます。

買ったグッズ達
展示コーナーの最後には勿論物販ブースがあります。
複製の版画(羽海野さんご本人のサイン入り)が売られており、注文をすると2017年の11月頃に手元に届けられるというシステムでしたが、判型の大きさによって、価格帯が4万円と2万円に分けられておりました。
品質もすばらしく、手元に置いて作品を堪能したいという位でしたが、涙をのんで我慢し、今回はグッズを買ってまいりました。
グッズコーナーは想像以上に充実しているの一言でした。
ポストカードやクリアファイル、アクリルキーホルダーに、冊子状になっているイラストセレクション(切り離して飾ることが出来る)を買い求めました。
巡回展は正味2時間ほど居たと思います。会場の真ん中には羽海野さんに向けてメッセージをノートに書き込めるコーナーがあり、皆さん一生懸命に書かれていらっしゃるのが印象的でした。
自分も勿論メッセージを書いて残します。

ポチる
そして、その日や翌日にサイトで単行本を買って読みふけ、翌日が最終日ということでまたも巡回展に足を運んできました。
今度は展示順通りに見ずに、空いている展示物から見ていって、また折返して空いてきた頃に見るという方式で楽しみました。

翌日撮影しました
そして、単行本を読んだ今度は3月のライオンのコーナーについてじっくりと堪能し、最後の物販コーナーで足を止めるとまたも版画コーナーの前で買おうかどうか、うんうんと悩む始末…。
今回も泣く泣く見送り、グッズを買って会場をあとにしました。
自分はハチクロが宝島社版で単行本が刊行されていた頃(現在は絶版)から好きでしたので、こうして巡回展が札幌に来てくれたことに万感の思いがあります。
もう少し早くに訪れていればという後悔の念を交えつつ、でも巡回展終了日間際に見ることが出来たので満足しています。
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